手軽に炭を焼く方法として知名度の高い、ドラム缶による炭焼き。
90年代後半からの炭ブームのときには、空前の人気を博しました。
手軽そうなドラム缶ですが、設置・保管に場所をとる、高熱・酸化に弱い、調整の技術が必要といった課題もありました。
20年以上の歳月を経て、第二次炭ブームの到来がささかやれる現在。
一般向けのスマートな炭焼き手段が開発されています。
軽量化を実現、機能性も高い「スミヤケール」は黒炭に。
もっとシンプルな「無煙炭化器」は消炭やバイオ炭に。
両方とも特許取得済み、画期的な炭化デバイスです。
スミヤケール(株式会社ファインテクノ・タケダ)Iさん撮影
スミヤケール
スミヤケールは簡易炭化炉。
開発は岡山県農林水産総合センターの森林研究所です。
うたい文句は「ドラム缶式炭化炉に比べ、はるかに簡単に手軽に炭がつくれます!」
炭化炉なのに、組み立て式でコンパクトな収納が可能。
組み立てにかかる時間は2-3分、慣れれば一人でも5分。
ピンをさすだけなので、工具も必要ありません。
一番小さいタイプだと6.8kgという軽さで、持ち運びがしやすい。
材質はステンレスと、耐久性が高いのも高いポイントです。
着火が比較的容易で、炭材が自然燃焼し始めると白い煙があがります。着火が確認できたら、少しずつ焚口をせばめていき消火。懇切丁寧なマニュアルも公開されています。
オプションで、アタッチメントをつけると木竹酢液を取ることも可能に!
写真を提供してくれたIさんは、スミヤケールで炭焼きを楽しんでいます。
1.4m四方サイズのスミヤケールで米袋4袋の炭。
さまざまな樹種の端材を利用して、黒炭を焼いています。
BBQ、七輪に使ったり、一部は道の駅でも特別価格で販売しているとか。すごいです。
スミヤケールで焼いた炭:Iさん撮影
無煙炭化器
株式会社モキ製作所の無煙炭化器。
竹や剪定枝を次々に投入して燃焼させ、下の材が酸欠・蒸し焼き状態になって炭となります。
一見、どこにでもありそうなステンレスの枠のような炭化器。
しかし、この形状に秘密がありました。
独自の形状が対流燃焼を起こし、煙が中に引き込まれるため煙がでにくい。そして、対流燃焼にステンレスの反射熱が加わり800-900度の高温を実現。効率的に消炭、バイオ炭が作れる無煙炭化器。
以下の記事に無煙炭化器が紹介されています。
国際カシコレラさんの別の記事で教えてもらったPomplamoose。
フレンチポップス、「オー・シャンゼリゼ」のカバーが軽快でとても素敵。
「パラッパ ラパー」と一緒に歌いたくなります♪
<参考資料>岡山県, 2019, https://www.pref.okayama.jp/page/385662.html.
株式会社ファインテクノ・タケダ, 2022, https://finetakeda.co.jp/sumiyakeru?content_id=4.htm
株式会社モキ製作所, 2020, https://www.moki-ss.co.jp/burning/anthracite-equalizer